◆第151回九州高校野球鹿児島県予選
1回戦
連 合 000 00=0
鹿児島実 10313 1X=27
【投手】
連合:吉川、森
鹿実:菅田
※連合=鶴翔、古仁屋、奄美
2回戦
鹿児島実 310 120 000=7
鹿児島 000 120 000=3
【投手】
鹿実:井上
鹿高:森山
3回戦
鹿児島実 011 221 1=8
鹿屋農 100 000 0=1
【投手】
鹿実:菅田、西
鹿農:吉元、中野、竹下
お久しぶりです。これが新チーム結成後初のエントリーになります。本当はもっと早く更新するつもりでしたが、相変わらずの遅筆でこのタイミングになってしまいました。
さて、甲子園での敗戦からスタートしたこの秋の新生鹿実野球部ですが、8月末の市内新人戦を優勝。シードとして臨んだ秋の本大会でもここまで危なげなく勝ち進んでいるように見えます。正直なところ私は、大会前はもっと苦戦を強いられるのではないかと危惧していました。過去2年鹿実はこの秋の県大会でいずれも2回戦敗退しており、世代交代直後のスタートダッシュで躓いていました。それは故障者の続出や投手陣の不調、さらに強豪校との早期対戦といった要素が絡んだ結果でもありましたが、今季のチームにも不安要素がないわけではありません。
それは甲子園帰りで新チームスタートが遅れた点も一つですが、私が懸念したのは投手陣です。この夏引退した三年生を除けば、現チームに公式戦で登板した経験のある投手が皆無だったことと、その人材が全員1年生で固められていたこと。当然実力を踏まえての起用でしょうが、この時期から一年生投手にチームの命運を託すことにファンとしては不安を抱いたのは事実です。実際優勝した新人戦も、決して盤石での優勝というスコアではありませんでした。
ただ、その経験を糧にしたのでしょうか。本大会に入ってからの投手陣はここまで十分な結果を示してくれています。
初戦と3回戦で先発を務めた菅田投手は鹿屋農戦の初回に喫した1失点のみで、2回戦の鹿高戦を完投した井上投手も中盤に崩れかけながらも粘りの投球でチームを勝利に導いてます。無論そこには経験豊富な上級生野手陣の援護があったからこそなのは言うまでもありません。ここ数年の同時期と比較すれば、現時点では最も良い仕上がりを見せているのではないでしょうか。
ただし、次戦にはこれまで以上の強敵が待ち構えています。それは今大会において優勝候補筆頭との呼び声が高い鹿児島城西。
来季のドラフト候補とも評される主砲明瀬選手を筆頭にどこからでも長打が期待できる打線に加え、他校に行けば間違いなくエースクラスである投手が3人以上はいる分厚い投手陣。これほどの大型チームは、過去の鹿児島高校野球史を振り返ってもなかなか見当たらないのではないでしょうか。当然厳しい戦いが予想されます。
しかし、だからこそここを突破する事には大きな価値があります。
鹿実は甲子園に大きな忘れ物をしてきたばかり。鹿実野球部の甲子園最終戦績を初戦敗退のままにしていては行けません。そのためには、ともに甲子園を懸けて戦う目の前のライバルを倒していかなければなりません。鹿実は19年秋の県決勝を最後に城西相手には連敗中でもありますが、その流れを止めるチャンスでもあります。鹿実野球部が県内の特定のチームに負け続けではいけません。敗北を糧にして、負けた相手に雪辱を晴らしてきたのが鹿実の伝統ですから。
繰り返しになりますが、厳しい戦いなのは承知の上。ですが、私は再び栄光を手にする鹿実ナインの勇姿を見たいと願っています。夏の甲子園を決めた後のインタビューで、宮下監督が宣言した「強い鹿実」の帰還はまだ道半ば。しかしながら、その日が来るのは近づいていると私は信じています。
さあ、栄光を掴みに行こう。
試合をリアルタイムで見る事は叶いませんが、鹿実野球部の勝利を祈り応援しています。