鹿実、コールド発進!!本年初戦観戦レポート

と、銘打ちましたが、昨日ほ実は球場に遅れて到着したので初回の攻撃だけ丸々見れていないです……

というか、こういうのは早めにアップしなきゃいけませんよね(−_−;)すみませんm(_ _)m

 

第144回九州地区高校野球大会 鹿児島県予選

2回戦

鹿   実 710 001 2=11 H17 E1

伊集院 000 012 0=3  H6   E2

【投手】

[鹿]福留–玉田

[伊]佐々木、小島颯、家村–瀬戸口

【長打】

本=玉田、川口(鹿)

二=川口、笹山、福留

 

【試合経過】鹿実がプレイボール直後から猛攻を仕掛け、序盤からゲームを支配する。

上位打線の連打と相手守備の失策、さらには9番玉田の三点本塁打も飛び出し一挙7点のビッグイニング。3回、4回、5回はチャンスを作りながら無得点に終わったが、中盤には川口のソロ本塁打、代打原口の適時打で突き放し、終わってみれば17安打11得点。

守りではエース福留が持ち前の制球が定らずやや苦しい投球となったものの、最終的には7回3失点で試合をまとめ、7回コールドで三回戦進出を決めた。

 

確かな成長

今年最初の公式戦を快勝で飾った鹿実ですが、もちろんここで浮かれる訳にはいきません。何せ、次の相手は去年秋に敗れた城西。間違いなく強敵ですし、何よりここで負けてしまうとNHK旗出場と夏のシード入りが絶望的になりますから、絶対に落とせない試合です。

ただ、甲子園帰りで準備不足な感があった秋と比べ、ひと冬越えてチームは着実に成長を遂げてるのは間違いありません。特に打線はスイングの力強さ、打球の鋭さが明らかに増していました。

ホームランのシーンこそ見逃してしまいましたが、9番の玉田選手は昨年と比べ見違えるほど振りが良くなっていました。このまま彼が恐怖の9番打者として活躍してくれたら、本当の意味で切れ目のない打線が形成出来そうです。また、捕手としても課題だった送球に強さ、正確さが備わってきた印象でした。ここ数年絶対的正捕手の不在が懸案事項だっただけに、彼にはこのままチームの信頼を勝ち取ってほしいところです。

そして誰よりも見張ったのが、この試合3番に座った川口選手。どんな球でも強く振って行く姿勢と、広角に打ち分けることの出来る懐の深さ、捕らえた打球の質。全ての面で群を抜いていました。

元々良い打者だとは思ってましたが、ここまでの打者に成長するとは思いませんでした。左打者が多く並ぶ鹿実にとっては、彼のような右の強打者は非常に貴重な戦力です。好投手が相手となる城西戦でもどんな活躍を見せてくれるか非常に楽しみですね。

 

次戦へ、そして今後の課題

一方、いくつかの課題や気になる部分もありました。

一つはチャンスを作ったうえできっちり返すという「鹿実らしい堅実な野球」の精度です。17安打に対して11点が示す通り、もっと得点できる試合でした。バントをリズムよく一発で決められないシーンもあり、この部分についてはまだまだ詰めていく必要がありそうです。

気になった点としては、エース福留投手の四死球の多さでしょうか。元々制球が持ち味の投手でしたが、この日は先頭打者への四球や押し出しの四球、そしてカウントが悪くなった際の甘い球を打たれる、一人の打者に対し多くの球数を要する……など、内容的には彼本来の投球にはほど遠いものでした。

フォームも秋からやや変わっており、まだまだ試行錯誤してる部分もあるのだと思います。

ただ、マウンド捌きは堂々としたものがあり、崩れかけても要所はキッチリ締めるところは流石エースといったところでした。この日の反省も踏まえ、次戦は更にいい投球を期待したいですね。

城西だけでなく、鹿児島には左の好打者を揃えるチームが多いので、甲子園出場のためにはサウスポーである福留投手の好投が必須。そのためにも相方である玉田捕手とのコンビネーションや、バックが守備で盛り立ていくことも大切です。

個々の力以上に、チーム全体の総合力で相手を凌駕する。そんなチームを作り上げて行ってほしいです。それこそが鹿実野球の目指すものですから。

 

昨日より今日、今日より明日

今年の3年生は下級生時代から試合経験を積んだ選手が少ない事、また新人戦や秋季大会で早期敗退した事から、一般的には低い評価を下されているのも事実です。実際昨年のエース吉村投手、不動の4番西選手といったタレントはいません。

それでも、私は秋から一貫してこのチームが弱いと思ったことは一度も有りません。

むしろ成長次第で昨年以上のチームになることも十分可能だとも思っているくらいです。

そのためにもまずは対戦相手以上に、まず己の内なるものに打ち克って欲しい。昨日の自分を超え、1日1日成長して行って、それを自分自身で評価できるか。その積み重ねが自信となってゆくものです。

秋と比べても、このチームは着実に前進しています。先日の試合では技術面や体力面はもちろん、チーム全体が半年前よりもエネルギッシュになっていると感じました。この歩みが今後も続いていけば、2年連続の甲子園も見えてくるはずです。

そのためにも、明日の城西戦は非常重要な一戦です。簡単に勝たせてくれる相手ではないのは間違いないですが、あの敗退から始まった長い冬の積み重ねを全てぶつけるつもりで戦って欲しいです。

秋のリベンジを期待して、私も心から声援を贈ろうと思います。

 

進め。前進せよ、鹿実野球部。この歩みを止めるな。