これが全国レベル……鹿実野球部、九州大会初戦敗退

第144回九州地区高校野球大会

2回戦

鹿児島実4–11x明豊(大分推薦)

※8回コールド

鹿実 000 200 02=4 H 7  E0

明豊 300 030 23=11 H14 E5

【投手】

[鹿]高田、森重、福留–城下、玉田

[明]吉開、岡本、若杉–成田

【長打】

三=後藤(明)

二=吉木2、高田(鹿)、野邊2、後藤、釘崎(明)

【試合経過】

明豊が選抜ベスト4の力を見せつけ鹿実を圧倒。初回から鹿実バッテリーの立ち上がりを攻め立て3点を先制すると、中盤5回にも強打にエンドラン、スクイズを絡め3点。先発高田をノックアウトした。終盤も森重、福留の両左腕を攻め続け、8回コールド。

鹿実は攻撃面では4番吉木の二本の長打、高田の適時二塁打など見せ場を作ったが、投手陣が試合を作ることが出来なかった。

 

 

 

……分かっていたとは言え、やはり全国上位チームは甘く無かったですね。こういう結果になることも十分予想はしていましたが、地元開催でのコールド負けはやはり辛い……

休日という事もあり会場には鹿実の勝利を期待した多くのファンが来場してましたから、そこで鹿実野球の強さを示せなかった事は、ファンとしては素直に残念です。

 

しかし一方で、この結果を殊更に悲観する必要はないと思います。去年の今頃は県のベスト8で宿敵樟南相手にコールド負け。そこからの甲子園出場だった事を忘れてはいけません。更に言えば、今回立ち塞がった明豊も、2年前の九州大会は初戦コールド負けでした。相手も今回の鹿実と同じく、選抜で結果を残した福大大濠。そこからチームを鍛え直し、その年の夏は九州勢最高成績のベスト8に勝ち上がりました。以来明豊は九州高校野球を牽引する存在になっています。明豊を筆頭に大分県勢は三校全て初戦突破と目覚ましい活躍ですが、数年前の地元開催の九州大会では今回の鹿児島県勢と同じく全チーム初戦敗退を喫しています。そこから県を挙げての高校野球強化計画が始まり、その取り組みが結果となって現れ始めているのでしょう。

結果が出ていない時こそ、好調な時は見過ごしてしまいがちな己の弱さと向き合う良い機会。重要なのは、この敗北を次の糧にして立ち上がる事です。それが出来れば今回の大敗も、後から振り返った時に貴重な財産となっているはずーーー

過去にも言いましたが、敗北を知って強くなるのが鹿実野球です。過去の先輩たちも、敗北の悔しさを糧に強さと逞しさを手に入れていました。今年のチームだってそうです。今回は結果を残せませんでしたが、秋の新人戦の時と比べたら驚異的な成長を遂げています。その成長の歩みを知っているからこそ、今回の結果で躓く事は絶対にないと信じることができるんです。

まだ夏の県大会まで2ヶ月半。冬場と違い、その日々の成長を試合を通して見る事が出来る。ファンとしてこれほど楽しい季節はありません。

今後も私は、このチームの成長の過程を見続けて行こうと思います。

 

 

次回の記事では、今大会で改めて浮き彫りになった具体的な課題について触れるつもりです。