【秋季高校野球県大会】新生鹿実、逆境スタートもコールド発進!次戦強豪に挑む。

◆第149回九州高校野球鹿児島大会

一回戦

松  陽 010 000 0=1

鹿児島実 101 032 1x=8

【投ー捕】

松陽:山下、丸田、山下、丸田ー中村、野田

鹿実:筏ー駒壽

 

更新がすっかり遅くなってしまい申し訳ありません。秋季大会が開幕した事ですし、これからなるべく投稿頻度を上げていこうと思います。

惜しくも決勝で敗れ甲子園を逃した夏から早2ヶ月。例年とは違いシード権を争う地区新人戦が行われなかったため、シード校なしの完全フリー抽選となった今大会。鹿実鹿屋中央れいめい、そしてライバル樟南といった、通常ならばシードに名を連ねるような強豪犇めくブロックに入りました。来春の選抜をかけて戦う九州大会に出場するためには、この激戦区を突破して決勝まで辿りつかなければなりません。決して楽な道のりではありません。しかし、それは鹿実と同じ組に入ったライバルにとっても同じ事。厳しい戦いを制してこそ、真の栄光を掴めるというもの!

とは言いつつも、ファンとして本音を言えばもっと散らばってほしかった気持ちもありますが……こうなった以上腹を括るしかありません!痺れる戦いを楽しみながら、鹿実の勝利を信じて応援しようと思います。

 

不在の主力と、大胆コンバート

さて、先日の初戦に関してですが……正直な話、コメントする材料がありません。試合中継もなく、無観客試合により観戦した方の話を聞けるわけでもなく、夏と違いメディアの扱いも小さい……「この選手がどうプレーして、どう貢献したか?」という事が全く分からないため、試合内容を語る事も難しいのが率直なところです。ただ、登録されたベンチ入りメンバーや試合に出場した選手の起用法から感じた事はいくつかあったので、今回はその部分を述べていきたいと思います。

現メンバーの中で唯一夏の時点でレギュラーだったのは赤嵜智哉選手。投手としては左腕からキレのある球を投げ強豪相手にも好投、野手としても主軸を任されるなど、新チームでは間違いなく投打の柱になるであろうと疑いなく信じていました。ところが登録された背番号は10番。試合でも登板はおろか打者としてもスタメンには名前がなく、終盤にようやく代打で出てくる程度。こういった起用法から察すると、何らかの故障を抱えていると見た方が自然でしょう。「〇〇が故障した」といった話はチームにとっても不利益になるため可能な限り避けたいところですが、彼は多少の不調であっても試合に出なければならない立場の選手。そういった選手が二桁の背番号を背負い、限定された起用法での出場となれば、故障の可能性を排除するのはむしろ不自然です。同じ理由でベンチ入りメンバーに名前の無い森山遼耶投手も、登板ができる状態では無いと推測します。昨年の一年生大会決勝では背番号1を背負い完投していますし、本来なら赤嵜投手がマウンドに上がれない場合真っ先にエース候補として名前が挙がるのは彼のはず。にもかかわらずベンチに入れない状況を考えると、その状態を心配せずんにはいられません。しかし新チームは始まったばかり。なんとか夏までに戻ってこれるよう、順調な回復を祈りたいと思います。彼は今年の鹿実に絶対に必要な選手ですから。

二人の主力投手を欠く中、重要になってくるのは投手をリードする捕手の存在です。リード……というと配球や打者との駆け引きなどを思い浮かべがちですが、それ以前に捕る、止める、そして走者を刺す送球、という部分。ここがしっかりしていないと、投手だけでなく味方の野手も不安を抱き、守備からリズムを作れません。だからこそ「扇の要」とも表されるのですが、当初私はそこに一年生大会でマスクを被った濱崎綜馬選手か、もしくは旧チームで背番号12を付けながらブルペン捕手を熟していた主砲の永井琳選手を起用するものだと見ていました。

しかし、実際に背番号2を背負った選手は予想もしなかった駒壽太陽選手でした。180cmの上背があり運動能力と打撃力に長けた彼は、旧チームでは昨年秋からショートのレギュラーとして期待されスタメンを任されていた選手でした。ですが、ショートとして肝心の守備では送球の不安からミスを連発。春以降は徐々に出場機会を失っていきました。そんな彼を一体どのポジションで使うのかは、私としても注目していました。能力を買って再びショートを任せるか、もしくは打撃を優先して負担の少ないポジションに回すのか……と。それがまさか、さらに守備面での活躍が重要視される捕手になるとは、驚かずにはいられませんでした。一方でこれはベンチやチームにおける彼への期待の高さとも言えるでしょう。一年生大会同様に主将を任され、先日の初戦では3番に座りタイムリーも放つ活躍を見せていました。「本当の意味での中心選手に成長してほしい」といった思いが、彼を起用した宮下監督の胸にはあるのではないでしょうか。プレーを見ていないので実際のところはわかりませんが、これから覚えないといけない事も多いでしょうし、本人も重圧や負担を感じている事でしょう。しかし、この重責を背負う事によって、見えてくるものや得られるものは必ずあるはずです。何より彼は、中学時代から先代の主将であり絶対的正捕手だった先輩、城下拡選手の背中を見てきたわけですから。きっと彼も、素晴らしい選手、そしてチームリーダーへと成長してくれる事でしょう。新生鹿実野球部を牽引する彼の姿を見るのが、ファンとして待ち遠しいです。

組み合わせも含め、今年も厳しい船出を強いられる事となった鹿実野球部。ですが、彼らならこんな逆境でも力に変えてくれる事でしょう。

次戦の相手は甲子園経験のある強豪、鹿屋中央。思い出されるのは昨年秋、同じ二回線で強豪鹿児島城西と当たり敗れ去った事です。昨年のチームはそこから長い冬を超えなければなりませんでした。今年は同じ思いをして欲しくありません。この強敵を打ち破り、チームが勝ち進む事を信じています。

 

一戦必勝!栄光はその先にある!