第148回九州高校野球鹿児島大会
1回戦
鹿児島実12−2錦江湾
鹿201 022 104=12
錦000 002 000=2
【投手】
鹿=大村、森山
錦=平原、春添
まずは今季初戦を無事勝利で飾れた事を素直に喜びたいですね。選手、指導者、保護者関係者の方々、お疲れ様でした。
ファンとしては昨年秋の敗戦、さらには一年生大会での新戦力台頭を経て、どのようにチームが変わったか。その点に注目していた今年の開幕戦でした。
そこで最初に驚かされたのは、打順の組み替えです。一年生時からのレギュラーであり攻守の不動の柱である城下拡主将を、宮下監督はなんと1番に据えてきました。その後に続く2番には、昨年秋1番を任された平石匠選手。例年鹿実の12番を任されるのは俊足でバットに当てるのが上手い好打者や、小技や繋ぎの打撃が上手いタイプの選手が多い傾向にあります。そこにクリーンナップ級のこの2人を並べるあたり、非常に攻めたオーダーを組んできましたね。
ただ、昨年ほどの大型チームではないものの、やはり今年の鹿実は打撃に自信を持ったチームという事なのでしょう。主軸クラスをチャンスメーカーに配置しても、彼らを返す力のある打者がいるからからこそ実現した打順なのは間違いありません。現にこの試合では打線が爆発。17安打を放ち、うち長打が6本。9回以外ビッグイニングはなく、コツコツ点を重ねていく様も「今年も鹿実は鹿実らしい野球をしている」と確信しました。
完勝と言って良い勝ち方ですが、もちろんチームとしてはこの勝利に満足はしていないはず。なぜなら、これから先戦うチームはさらに手強くなるからです。
次戦には昨年夏の県独自大会で準優勝した国分中央が待ち構えており、そこを突破できたとしても鹿商、川内といった県有数の強豪と戦わなければなりません。鹿実は現時点で夏のシードポイントを持っておらず、この大会ではある程度の結果を求められる立場です。厳しい戦いが続きますが、是非ともここを突破して良い流れを作って行って欲しいですね。
繰り返しにはなりますが、今年の鹿実は打のチーム。言い換えれば、投手と守備にはまだまだ不安が拭い切れていないのも事実です。だからこそ、野手が投手を引っ張る、投手を育てる。そういった気概で臨んで行って欲しいと思います。
次戦も試合を見る事はできませんが、鹿実野球部の勝利を願って応援しています。